筑前国下座郡屋永村(現在の福岡県朝倉市屋永)に沸き出でる清泉『黄金川』
宝暦十三年三月(1763年)、祖先である遠藤幸左衛門共易はその流れの中に青紫色の苔を発見しました。
その苔を口に入れたときの感想をこう述べています。
『香味雅淡なるを以て必ず用うる処あるべし』
幸左衛門はノリの名前を『川茸』と名付け、板状のノリに加工する製法を研究し始めました。
天明八年(1788年)、幸左衛門の子、遠藤喜三右衛門共氏は父の志を継いで独特の乾燥法を確立したのです。
寛政五年(1793年)、秋月藩主に献上したところ大変喜ばれ、御狩りの鴈を添えられ、ノリの名称も『
その後、『寿泉苔』は将軍家にも献上され、『献上品につき、誰も川に入って、川茸や魚を捕ってはならない』といった御触れの石碑を川の畔に立て、清泉が汚されないように大切に守られてきました。
時代は移り明治、大正の世には博覧会にも出品されて、いろんな賞を受賞しています。
いつの時代も「黄金川」と「川茸」を守っていく姿勢は変わらず、その意思は代々受け継がれて、今日まで至っております。
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